代表取締役等の役員への傷病手当金

2014-09-16

 

社会保険労務士丸山事務所 (町田社会保険労務士) 社労士インフォメーション

 

代表取締役等の役員への傷病手当金

 

中小企業(法人)では、代表取締役等の役員が、病気やけがで長期間入院するようになった場合にまで、報酬を支払い続けることができない厳しい状況にある場合もあります。

 

この場合は、健康保険の傷病手当金の給付を請求してみては如何でしょうか?

労働者災害補償保険などを考えると、「役員には傷病手当金は出ないのではないか?」と思われている方もおらでますが、傷病手当金の支給要件は、

① 被保険者(※1)が業務外の疾病又は負傷の療養のためであること

② 労務不能の状態であること

③ その期間が3日間連続し休んでいること

④ 事業主(※2)から賃金が支払われていないことの4つの条件を満たしていることが必要です。

 

(※1) 健康保険法 第九十九条(傷病手当金)の条文では、「被保険者」が療養のため労務に服することができないときはとされており、代表取締役等の役員も被保険者であるので当然に支給対象となっています。

(※2) 社会保険の場合、事業主とは法人そのものですから、会社から報酬が支払われなくなると該当します。(労災保険とはこの点は異なります。)

 

待機期間

連続する最初の3日間は待期として傷病手当金は支給されませんが、この連続する3日間は公休日や祝祭日、年次有給休暇取得日が含まれていてもよく、報酬を受けていても待期は3日間で完成します。

 

必要なもの

・健康保険傷病手当金支給申告書(第1回)

・賃金台帳・出勤簿等のコピー

・役員会議事録(※3)

・年金証書のコピー

(※3) 役員の場合は、報酬の減額等は役員会で決定されますので、病気やけがのために報酬が減額又は支払われなくなったことの記載がある議事録が必要になります。

 

傷病手当金受給時の標準報酬

傷病手当金を請求する場合は、標準報酬を下げることはできず減額前の標準報酬による社会保険料を支払う必要があります。(標準報酬を下げると傷病手当金の額も下がってしまいます。)

 

傷病手当金は最大で1年6月の間支給されます。

傷病手当金は、最初にもらい始めた日から1年6か月間支給されるもので、休んでいる日を通算するものではありませんので、途中で休みが中断した場合でも延長されることはありません。

 

1年6月後も病気やけがが回復しない場合

仮に奥さん等が健康保険者の被保険者の場合で、代表取締役等の役員が1年6か月経過後も病気やけがが回復しない場合は、一定の条件を満たせば、代表取締役のまま被扶養者にすることもできます。

 

必要なもの

・健康保険資格喪失届

・代表取締役の非課税証明書

・被扶養者異動届

・役員会議事録(※4)

・年金証書のコピー

(※4) 代表取締役のまま被扶養者する場合は、代表取締役を解任ができない理由等が記載された議事録が必要な場合があります。

 

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