労働者派遣事業関係業務取扱要領の改正内容ポイント4

2015-11-15

社会保険労務士丸山事務所 (町田/社会保険労務士) 社労士インフォメーション

有期雇用派遣労働者等の雇用の安定を図るために必要な措置 (労働者派遣事業関係業務取扱要領149P~)

短期間の労働者派遣契約の反復更新に伴い、短期間の労働契約を反復更新することは、派遣労働者の雇用が不安定になる面があり、望ましくないため、派遣労働者の雇用の安定が図られるように、派遣元事業主及び派遣先は、労働契約及び労働者派遣契約の締結に当たり必要な配慮をするよう努めるとともに、労働者派遣契約の解除に際して、当該労働者派遣契約の当事者である派遣元事業主及び派遣先が協議して必要な措置を具体的に定めることとしている。

また、労働者派遣の役務の提供を受ける者は、その者の都合による労働者派遣契約の解除に当たっては、当該労働者派遣に係る派遣労働者の新たな就業の機会の確保、労働者派遣をする事業主による当該派遣労働者に対する休業手当等の支払に要する費用を確保するための当該費用の負担その他の当該派遣労働者の雇用の安定を図るために必要な措置を講じなければならないこととしている(法第26条第1項第8号、法第29条の2、「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針」第2の2の(2)(第7の23参照)及び「派遣先が講ずべき措置に関する指針」第2の6の(1)(第8の19参照))。

 

(2) 派遣先の講ずる派遣労働者の雇用の安定を図るために必要な措置 

労働者派遣契約の締結に当たって講ずべき措置

派遣先は、労働者派遣契約の締結に当たって、派遣先の責に帰すべき事由により労働者派遣契約の契約期間が満了する前に労働者派遣契約の解除を行おうとする場合には、派遣先は派遣労働者の新たな就業機会の確保を図ること及びこれができないときには少なくとも当該労働者派遣契約の解除に伴い当該派遣元事業主が当該労働者派遣に係る派遣労働者を休業させること等を余儀なくされることにより生ずる損害である休業手当、解雇予告手当等に相当する額以上の額について損害の賠償を行うことを定めなければならないこと。

また、労働者派遣の期間を定めるに当たっては、派遣元事業主と協力しつつ、当該派遣先において労働者派遣の役務の提供を受けようとする期間を勘案して可能な限り長く定める等、派遣労働者の雇用の安定を図るために必要な配慮をするよう努めること。

労働者派遣契約の解除の事前の申入れ

派遣先は、専ら派遣先に起因する事由により、労働者派遣契約の契約期間が満了する前の解除を行おうとする場合には、派遣元事業主の合意を得ることはもとより、あらかじめ相当の猶予期間をもって派遣元事業主に解除の申入れを行うこと。

派遣先における就業機会の確保

派遣先は、労働者派遣契約の契約期間が満了する前に派遣労働者の責に帰すべき事由以外の事由によって労働者派遣契約の解除が行われた場合には、当該派遣先の関連会社での就業をあっせんする等により、当該労働者派遣契約に係る派遣労働者の新たな就業機会の確保を図ること。

損害賠償等に係る適切な措置

派遣先は、派遣先の責に帰すべき事由により労働者派遣契約の契約期間が満了する前に労働者派遣契約の解除を行おうとする場合には、派遣労働者の新たな就業機会の確保を図ることとし、これができないときには、少なくとも当該労働者派遣契約の解除に伴い当該派遣元事業主が当該労働者派遣に係る派遣労働者を休業させること等を余儀なくされたことにより生じた損害の賠償を行わなければならないこと。

例えば、当該派遣元事業主が当該派遣労働者を休業させる場合は休業手当に相当する額以上の額について、当該派遣元事業主がやむを得ない事由により当該派遣労働者を解雇する場合は、派遣先による解除の申入れが相当の猶予期間をもって行われなかったことにより当該派遣元事業主が解雇の予告をしないときは30日分以上、当該予告をした日から解雇の日までの期間が30日に満たないときは当該解雇の日の30日前の日から当該予告の日までの日数分以上の賃金に相当する額以上の額について、損害賠償を行わなければならない。その他派遣先は派遣元事業主と十分に協議した上で適切な善後処理方策を講ずること。

また、派遣元事業主及び派遣先の双方に責に帰すべき事由がある場合には、派遣元事業主及び派遣先のそれぞれの責に帰すべき部分の割合についても十分に考慮すること。また、当該派遣労働者に対しても、派遣元等の責めに帰すべき事由によって、派遣労働者の労働義務が履

行不能となった場合は、民法第536条第2項の規定による反対給付や労働基準法第26条の規定による休業手当を求めることができることを周知すること。

なお、派遣元事業主が派遣労働者を休業させる場合における休業手当に相当する額、又は派遣元事業主がやむを得ない事由により派遣労働者を解雇する場合における解雇予告手当に相当する額(=派遣先による労働者派遣契約の解除の申入れが相当の猶予期間をもって行われなかったことにより当該派遣元事業主が解雇の予告をしないときは30日分以上、当該予告をした日から解雇の日までの期間が30日に満たないときは当該解雇の日の30日前の日から当該予告の日までの日数分以上の賃金に相当する額)については、派遣元事業主に生ずる損害の例示であり、休業手当及び解雇予告手当以外のものについても、それが派遣先の責に帰すべき事由により派遣元事業主に実際に生じた損害であれば、賠償を行わなければならない。

労働者派遣契約の解除の理由の明示
派遣先は、労働者派遣契約の契約期間が満了する前に労働者派遣契約の解除を行おうとする場合であって、派遣元事業主から請求があったときは、労働者派遣契約の解除を行った理由を当該派遣元事業主に対し明らかにすること。

 

(3) 派遣元事業主の講ずる派遣労働者の雇用の安定を図るために必要な措置 

労働契約の締結に際して配慮すべき事項

派遣元事業主は、労働者を派遣労働者として雇い入れようとするときは、当該労働者の希望及び労働者派遣契約における労働者派遣の期間を勘案して、労働契約の期間を、当該労働者派遣契約における労働者派遣の期間と合わせる等、派遣労働者の雇用の安定を図るために必要な配慮をするよう努めること。

労働者派遣契約の締結に当たって講ずべき措置

派遣元事業主は、労働者派遣契約の締結に当たって、派遣先の責に帰すべき事由により労働者派遣契約の契約期間が満了する前に労働者派遣契約の解除が行われる場合には、派遣先は派遣労働者の新たな就業機会の確保を図ること及びこれができないときには少なくとも当該労働者派遣契約の解除に伴い当該派遣元事業主が当該労働者派遣に係る派遣労働者を休業させること等を余儀なくされることにより生ずる損害である休業手当、解雇予告手当等に相当する額以上の額について損害の賠償を行うことを定めるよう求めること。

労働者派遣契約の解除に当たって講ずべき措置

派遣元事業主は、労働者派遣契約の契約期間が満了する前に派遣労働者の責に帰すべき事由以外の事由によって労働者派遣契約の解除が行われた場合には、当該労働者派遣契約に係る派遣先と連携して、当該派遣先からその関連会社での就業のあっせんを受けること、当該派遣元事業主において他の派遣先を確保すること等により、当該労働者派遣契約に係る派遣労働者の新たな就業機会の確保を図ること。

また、当該派遣元事業主は、当該労働者派遣契約の解除に当たって新たな就業機会の確保ができない場合は、まず休業等を行い、当該派遣労働者の雇用の維持を図るようにするとともに、休業手当の支払等の労働基準法等に基づく責任を果たすこと。

さらに、やむを得ない事由によりこれができない場合において、当該派遣労働者を解雇しようとするときであっても、労働契約法の規定を遵守することはもとより、当該派遣労働者に対する解雇予告、解雇予告手当の支払等の労働基準法等に基づく責任を果たすこと。

 

(4) その他 

労働者派遣契約の契約期間が満了する前に当該労働者派遣契約に基づく派遣就業をしている派遣労働者を交替させる場合は、当該派遣労働者について6(2)のロ、ハ及びホ並びに(3)のロに準じた取扱いをすること。

労働者派遣契約の解除があった場合に、派遣元事業主が、当該労働者派遣をしていた派遣労働者との労働契約を変更するよう派遣労働者に強要することは適切ではない旨指導すること。

 

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