実は危ないひな形の就業規則

実は危ないひな形の就業規則

これまで、多くの就業規則を見てきましたが、昔作ったまま変更されていないものや、簡単に入手できる規定を内容も確認(理解)しないまま就業規則として使用していたという事例が散見されました。

これまでの経験を踏まえ比較的簡単に修正できる項目を少し記載しました。

第○章 総 則

雛型記載例

(目 的)
第○条 この就業規則(以下「規則」という)は、○○会社(以下「会社」という)の労働者の労働条  件、服務規律、その他の就業に関する事項を定めたものである。
2 この規則に定めのない事項については、労働基準法の定めるところによる。

(適用範囲)
第○条 この規則は、第○章で定める手続きにより採用された労働者に適用する。ただし、パートタイム 労働者、アルバイト及び嘱託労働者の就業に関し必要な事項については、別に定めるところによる。

【ポイント】

就業規則は事業場で働く労働者の労働条件や服務規律等を定めるものなので、そこで働くすべての労働者についての定めをする必要があります。
パートタイム労働者、臨時労働者、嘱託労働者等勤務に関して別規定に定めるとの委任条項を記載しているにも関わらず規程が作成されていない場合、それぞれの雇用形態の労働条件が不明確となります。

通常、これらのことから直ぐに正社員の規定が、それぞれの雇用形態の従業員に適用されることは無いと思いますが、「従業員から委任規定自体がないのであるから、正社員の規定が適用される」と主張されると会社は対応に苦慮することとなります。

 

第○章 採用及び異動等

雛型記載例

(採用の時の提出書類)
第○条 社員募集に際し、履歴書などの必要書類の提出を求めますが、採用内定後は次の書類を求める事 があるが、次の点に留意する必要がある。
(1) 履歴書(募集時)
(2) 入社誓約書
(3) 身元保証書
(4) 住民票

(○)

修正モデル

(採用の時の提出書類)
第○条 社員募集に際し、履歴書などの必要書類の提出を求めますが、採用内定後は次の書類を求める事 があるが、次の点に留意する必要がある。
(1) 履歴書(募集時)
(2) 入社誓約書
(3) 身元保証書
(4) 住民票記載事項証明書

(○)
2 会社が認めた者については、前各号の提出書類の全部また一部を省略することができる。
(身元保証書)
第○条 前条の身元保証書の保証人は1名とし、次の資格を有する者とする。ただし、未成年者に対して  は、その親権者または後見人を保証人とする。なお、会社が認めた場合、身元保証書を省略することが ある。
(1) 独立の生計を営んでいること
(2) 民法上の制限行為能力者または破産者でないこと
2 身元保証の保証期間は5年とする。ただし、会社が必要と認める場合は、更に保証期間を延長すること がある。延長する場合は、保証期間5年を上限として、新たに身元保証書を提出しなければならない。
3 身元保証書を提出の際に、身元保証人の印鑑証明書を提出しなければならない。

【ポイント】

通達 (昭和50・2・17基発83)
就業規則などにおいて、一般的に採用時などに戸籍謄(抄)本、住民票の写しなどの提出を求める旨を規定している事例があるが、これらについては可能な限り「住民票記載事項の証明書」により処理することとするよう、そのへんについて指導すること」との通達が出ています。

提出する書類に関して、会社に裁量権を残す規定を追加しました。
退職証明書や雇用保険の離職票などは、退職前の会社の状況によっては提出できない場合も考えられます。

身元保証の項目を記載する場合は、身元保証人の資格に関しての条文を記載してください。

身元保証は、従業員が会社に損害を与えた場合に必要と思われていますが、近時は精神疾患により勤務が難しくなった場合など、その後の対応を相談する場合や会社に突然来なくなって連絡すら取れなくなった従業員の退職に関しての相談等重要性はましていますので、身元保証人の資格規定を明確にしています。

(特に無断欠勤や行方不明に関する事項を解雇規定に入れている場合、「公示送達」と言う方法もありますが、本来、解雇の意思表示が相手方に到達しなければ解雇の効力は発生しませんので、保証人と相談することが今後は重要と思われます。)

「公示送達文書とは」 相手方の所在が不明な場合、相手方の最後の住所地の簡易裁判所に申立て、裁判所に一定期間掲示し、官報等に掲載すること。

また、身元保証に関しては、「身元保証に関する法律」により、契約の存続期間は、期間の定めがない場合は原則3年、期間を定めたときも5年を超えることはできない。また、自動更新もできない。(身元保証に関する法律第1条、第2条)よって、更新が必要な場合は、改めて身元保証書を提出してもらうことになりますので、更新規程も追加しています。

 

雛型記載例

(休 職)
第○条 従業員が、次のいずれかに該当するときは、所定の期間休職とする。
(1) 業務外の傷病による欠勤が○か月を超え、なお療養を継続する必要があるため勤務できないとき
     ○○年以内
(2) 前号のほか、特別な事情があり休職させることが適当と認められるとき
     必要な期間
2 休職期間中に休職事由が消滅したときは、原則として元の職務に復帰させる。ただし、元の職務に復 帰させることが困難又は不適当な場合には、他の職務に就かせることがある。
3 第1項第1号により休職し、休職期間が満了してもなお傷病が治ゆせず就業が困難な場合は、休職期 間の満了をもって解雇する。

 

修正モデル

(復 職)
第○条 従業員の休職事由が消滅したと会社が認めた場合、又は休職期間が満了した場合は、原則とし
 て、休職前の職務に復帰させる。ただし、旧職務への復帰が困難な場合又は不適当と会社が認める場合
 には、旧職務とは異なる職務に配置することがある (職種限定者は除く)。
2 休職申の従業員が復職を希望する場合には、所定の手続により会社に申し出なければならない。
3 休職事由が傷病等による場合は、休職期間満了時までに治ゆ(休職前に行っていた通常の業務を遂行
 できる程度に回復することをいぅ。以下同じ)、と会社が認めた場合に復職させることとする。
 また、この場合にあっては、必要に応じて会社が指定する医師の診断及び診断書の提出を命じる場合が ある。
4 休職期間が満了しても復職できないときは、休職満了の日をもって退職とする。
5 休職期間が満了し、出社できる状熊になっているにもかかわらず、正当な理由なく会社が指定した日
 に出社しなかった場合は、その翌日をもって自動退職とする。
6 復職後、○ヵ月以内に同一又は類似の事由によって再休職する場合の休職期間は、最初の休職となっ
 た日を起算日として通算する。

 

【ポイント】

休職に関しては会社の実情に応じて期間を定めることと、正常な業務ができないと判断した場合、会社が休職命令を発することができる項目を追加しておくことが重要です。

休職規定の中に復職の項目を記載した就業規則がありますが、現在は休職後の復職に関してトラブルが多く起きていますので、休職規定とは別に復職規定を追加しています。

復職に関しては会社が指定する医師の診断書を求めることができる事としています。

精神疾患で出社と休職を繰り返すという実情に合わせて休職の通算規定も追加規定を追加しています。

休職期間満了の時は解雇するとの規定もよく見かけますが、解雇の場合は労働基準法第20条の解雇予告等の規程が適用されますので、自然退職と変更しました。

但し、トラブルとなった場合、自然退職は普通解雇の事案として取り扱われますので自然退職とした場合も、普通解雇の要件に合致するかの判断が必要となります。

 

第○章 労働時間

雛型記載例

(休日の振替)
第○条 業務上必要がある場合は、全部又は一部の正社員について前条の休日を2週間以内の勤務日と振
 り替えることがある。
2 前項の振り替えは、休日を指定のうえ事前に該当する正社員に通知する。

 

修正モデル

(休日の振替)
第○条 業務上必要がある場合は、全部又は一部の正社員について前条の休日をその週内の勤務日と振り
 替えることがある。
2 前項の振り替えは、休日を指定のうえ事前に該当する正社員に通知する。

 

【ポイント】

あらかじめ休日振替の手続きをとれば、その日は休日でなくなるため、「休日労働」になりません。ただし、振り替えることにより、その週の法定労働時間(40時間)を超えてしまった時間については時間外割増賃金の支払いが必要となりますので、その週に振り替えて法定労働時間内にする規定に変更しています。

 

雛型記載例

(昇 給)
第○条 昇給は、毎年○月○日をもって、基本給について行うものとする。ただし、会社の業績の著しい
 低下その他やむを得ない事由がある場合には、この限りではない。
2 昇給額は、従業員の勤務成績等を考慮して各人ごとに決定する。

 

修正モデル

(給与改定)
第○条 給与改定(昇給・降給)は会社の業績・従業員の勤務成績等を考慮して毎年○月に基本給につい
 て行うものとする。

 

【ポイント】

(昇給)規定を就業規則に定めると、仮に業績が低下した場合等で昇給しないと規定しても給与を下げることができなくなってしまいます。

(近年、会社を取り巻く厳しい外的環境または経営状況により、昇給を行えない場合もあると思いますし、給与を下げなければ従業員の雇用を守れない場合もあると思われますので、給与を下げる規定を設けています。

 

第○章 労働時間

雛型記載例

(賃 金)
第○条 従業員の賃金に関する事項は、別に定める「賃金規程」による。
(賞 与)
第○条 従業員の賞与に関する事項は、別に定める「賞与規程」による。

とされている事例 《就業規則における「賃金の委任規定」》

賃金規程記載内容

(賃金の決定)
第○条 基本給は、本人の職務内容、経験、技能、勤務成績、年齢等を考慮して各人ごとに決定すること
 とし、年俸を16で除して得た額とする。

賞与規程記載内容

(賞 与)
第○条 賞与は、原則として毎年○月○日及び○月○日に在籍する従業員に対し、会社の業績等を勘案し
 て○月○日及び○月○日に支給する。ただし、会社の業績の著しい低下その他やむを得ない事由がある
 場合には、支給時期を延長し、または支給しないことがある。
2 前項の賞与の額は、会社の業績及び従業員の勤務成績等を考慮して各人ごとに決定する。

【ポイント】

賃金規程や賞与規程は別規程とされていることが多くあります。

上記(賃金決定)では年俸を16で除し4月分に関しては賞与で支払うこととなっています。

一方(賞与規程)は不支給とする場合があると規定しています。

この場合賃金は既に賃金規程で決定していますので、賞与規程の不支給事由を根拠として賞与を支給しないと、労働基準法第24条違反することになります。

 

雛型記載例

(年次有給休暇一個別管理の場合)
第○条 会社は,従業員に対し,雇入れの日を起算日とし,労働基準法第39条の規定に従い,勤続年数に
 応じて以下の区分により年次有給休暇を与える。ただし,年次有給休暇を付与される者は,前年度(初年
 度の初日に付与される年次有給休暇については付与日前6ヵ月)の全労働日の8割以上出勤した者に限
 る。なお,本条において年度とは入社後6ヵ月経過日から1年毎に区分した期間をいう。
2 第1項の年次有給休暇は翌年度に限り繰り越すことができる。
3 年次有給休暇は後に発生したものより取得するものとする。

修正モデル

(年次有給休暇一個別管理の場合)
第○条 会社は,従業員に対し,雇入れの日を起算日とし,労働基準法第39条の規定に従い,勤続年数に
 応じて以下の区分により年次有給休暇を与える。ただし,年次有給休暇を付与される者は,前年度(初年
 度の初日に付与される年次有給休暇については付与日前6ヵ月)の全労働日の8割以上出勤した者に限
 る。なお,本条において年度とは入社後6ヵ月経過日から1年毎に区分した期間をいう。
2 第1項の年次有給休暇は翌年度に限り繰り越すことができる。

【ポイント】

3項の規程に関して、有給休暇の取得順序に関しては労働基準法上の定めはありませんし、民法の規定等から有効のようにも思えますが、この規定に関する判例はまだ出ていません。 ただ、従業員のモチベーション管理という意味では、削除することをお勧めします。

 

第○章 定年、退職及び解雇

雛型記載例

(定年等)
第○条 従業員の定年は満60歳とし、定年に達した日をもって退職とする。
2 前項の規定にかかわらず、高年齢者雇用安定法第9条第2項に基づく労使協定の定めるところによ
 り、次の各号に掲げる基準のいずれにも該当する者については、65歳まで再雇用する。
(1) 引き続き勤務することを希望していること
(2) 直近の健康診断の結果、業務遂行に問題がないこと
(3) 無断欠勤がないこと
(4) 過去○年間の平均考課が○以上であること

【ポイント】

高年齢者雇用安定法第9条第2項等の特例は25年3月25日に廃止になっています。

特例を利用するには25年3月末までに労使協定で定める必要がありましたので、協定を締結していない会社ではこの規定を使用できなくなっています。

 

雛型記載例

(解 雇)
第○条 従業員が次のいずれかに該当するときは、解雇することができる。
(1) 勤務成績または業務能率が著しく不良で、向上の見込みがなく、他の職務にも転換できない等、
   就業に適さないと認められたとき
(2) 勤務状況が著しく不良で、改善の見込みがなく、従業員としての職責を果たし得ないと認められ
   たとき
(3) 第○条に定める休職期間が満了し、なお休職事由が消滅しないとき
(4) 行方不明で欠勤が○日を超えたとき

(○) その他前各号に準ずるやむを得ない事情があったとき

【ポイント】

(3)の規定は労働基準法上、労働者を解雇する場合は、少なくとも30日前に予告するか、平均賃金の30日分以上の予告手当を支払いの問題が生じますので、(退職)規程に移すことをお勧めします。

(4)の規定に関しても、解雇の効力が発生するためには、解雇の意思表示が従業員に到達しなければならないとされていますが、行方不明の場合困難と思われますので、(退職)規程に移すことをお勧めします。(公示送達を利用することもできますが得策ではないと思われます。

 

第○章 表彰及び懲戒

(懲戒の種類)
第○条 懲戒は、その情状に応じ、次の区分により行う。
(1) けん責    始末書を提出させて将来を戒める。
(2) 減 給    始末書を提出させて減給する。ただし、減給は1回の額が平均賃金の1日分の
   5割を超えることなく、また、総額が1賃金支払い期間における賃金の1割を超えることはない。
(3) 出勤停止   始末書を提出させるほか、原則として○日間を限度として出勤を停止し、その間
   の賃金は支給しない。
(4) 懲戒解雇  即時に解雇する。

(懲戒の事由)
第○条 従業員が次のいずれかに該当するときは、情状に応じ、けん責、減給または出勤停止とする。
(1) 正当な理由なく無断欠勤○日以上に及ぶとき
(2) 正当な理由なくしばしば欠勤、遅刻、早退する等勤務を怠ったとき
(3) ・・・・

(○)

2 従業員が次のいずれかに該当するときは、懲戒解雇とする。この場合において、行政官庁の認定を受
 けたときは、労働基準法第20条に規定する予告手当は支給しない。
(1) 重要な経歴を詐称して雇用されたとき
(2) 正当な理由なく、無断欠勤○日以上に及び、出勤の督促に応じなかったとき
(3) ・・・・

(○)

修正モデル

(懲戒の種類)
第○条 懲戒は、その情状に応じ、次の区分により行う。
(1) けん責    始末書を提出させて将来を戒める。
(2) 減 給    始末書をとり、減給し将来を戒める。 減給は1回の額が平均賃金の1日分の5
   割を超えることなく、また、総額が1賃金支払い期間における賃金の1割を超えることはない。
(3) 出勤停止   始末書をとり、○日以内を限度として出勤を停止し、その期間の賃金を支払わな
   い。
(4) 降格・降職  始末書をとり、資格等級をさげる。又は上級職位を解任して下級職位に就ける。
(5) 諭旨解雇   退職を勧告して解雇する。ただし、勧告に応じない場合は懲戒解雇する
(6) 懲戒解雇   予告期間を設けないで即時解雇する。所轄労働基準監督署長の認定を受けた時は
   予告手当を支給しない。また原則として退職金も支給しない。

(けん責)
第○条 正社員が次の各号のーに該当するときはけん責に処する。ただし、反則の程度が軽微であるか、
 または時に配慮すべき事情があるか、もしくは本人が深く反省していると認められる場合は、懲戒を免
 じ訓戒にとどめることができる。
(1) 正当な理由なくして1ヶ月に○回以上遅刻、早退、私用外出をなし、もしくは無断欠勤したとき、ま
   たはしばしば職場を離脱して業務に支障をきたしたとき
(2) 勤務に関する手続、届出を偽り、または怠ったとき
(3) ・・・・

(○) その他前各号に準ずる程度の不都合な行為があったとき

(減給、出勤停止)
第○条 正社員が次の各号のーに該当するときは、減給または出勤停止に処する。ただし、情状により、
 けん責にとどめることがある。
(1) 前条の違反が再度に及ぶとき、または情状重大と認められるとき
(2) 故意、過失、怠慢もしくは監督不行届きによって災害、傷害、その他の事故を発生させ、または
   会社の設備、器具を破損したとき
(3) ・・・・

(○) その他前各号に準ずる程度の不都合な行為があったとき

(降格・降職)
第○条 正社員が次の各号のーに該当するときは、降格・降職に処する。
(1) 前2条各号の違反が複数回または複数の事案に該当するとき、または情状重大と認められるとき
(2) ・・・・

(○) その他前各号に準ずる程度の不都合な行為があったとき

(諭旨解雇、懲戒解雇)
第○条 正社員が次の各号の一に該当するときは懲戒解雇に処する。ただし、情状により諭旨解雇もしく
 は他の制裁にとどめることがある。
(1) 前条の違反が再度に及ぶとき、または情状重大と認められるとき
(2) 懲戒処分に対して改悛の情なしと認められたとき
(3) ・・・・

(○) その他前各号に準ずる程度の不都合な行為があったとき
2 懲戒は、その都度、会社の指名する部長(○名以内)、社員(○名以内)及び労働組合の代表(○
 名)をもって構成する懲罰委員会の審議を経て、これを行う。
3 懲罰委員会は、本人に弁明の機会を与えなければならない。
4 第2項の規定による従業員の懲戒解雇に際し、当該従業員から請求のあった場合は、懲戒解雇の理由
 を記載した証明書を交付する。

(管理監督者の責任等)
第○条 会社は、管理監督する者の指導ならびに管理不行届きにより、所属する正社員が懲戒処分を受け
 たときは、管理監督する者を懲戒することがある。
2 他人を教唆、扇動して懲戒該当行為をさせ、あるいは他人の懲戒行為を助け、又は隠蔽した者には、
 その懲戒該当行為に準じて、懲戒条項を適用する。

(従業員の弁償責任)
第○条 従業員が故意又は重大な過失により会社に損害を与えた場合は、その損害の全部又は一部を弁償
 させることがある。ただし、従業員は損害賠償を行ったことによって懲戒を免れることはできない。ま
 た、従業員は、懲戒処分を受けたことによって損害賠償の責めを免れることはできない。

【ポイント】

懲戒規定は明確にしておくことが必要ですので各懲戒に関して細分・明確化しています。

懲戒規定、特に懲戒解雇の関しては、限定列挙説・例示列挙説でそれぞれに裁判例がありますので、どちらを適用されることがあっても対応可能なように懲戒解雇に関してはなるべく多く記載し、最終的に包括規定を追加しています。

懲戒解雇に関しては問題となることが多く、手続の合理性を担保する規定を追加しています。 ただ、労働組合などのない会社が多いと思いますので、労働組合の代表者を省いても良いと思われます。

懲戒処分となる従業員を出さないことを目的として管理者責任の規定を追加しています。

弁償責任規定で、仮に従業員が横領をした場合にそれを弁償したから懲戒に当たらないとの主張をできないようにしています。

懲戒規定は使用することがないように会社として従業員を指導教育していくことが一番重要ではありますが、懲戒規定に関してはできる限り、詳細に規定しておく必要があります。

最後に就業規則(条文)作成の基礎を記載します。
法律の条文には基本的に条、章、項、号があり段落も決まっています。

□□□第○章□○○
□(見出し)
第○条□―・―・―・―・―(条)
2□―・―・―・―・―・―・(項)※1
□―・―・―・―・―・―・―
3□―・―・―・―・―・―・(項)
□―・―・―・―・―・―・―
□一□―・―・―・―・―・―(号)※2
□二□―・―・―・―・―・―(号)
□□―・―・―・―・―・―・
□□イ―・―・―・―・―・―・
□□ロ―・―・―・―・―・―・
□三□―・―・―・―・―・―(号)

※□はスペースです。
※1 項に関して○□と記載せず、○. 数字の後をスペースではなく.と記載している就業規則も多いようです。また、項は2から始まります。
※2 法文では号を漢数字で記載しますが、就業規則では(1)や①等を使用している規定が一般的のようです。

就業規則は、法律ではありませんが法令のルールに準じて作成するとすっきりしたものになります。

 

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