個別労働紛争解決制度

個別労働紛争解決制度

 

労働者の権利意識の高まりや人事労務管理の個別化、雇用形態の変化等に伴い、労働関係に関する事項についての個々の労働者と事業主との間の紛争(「個別労働紛争」といいます。)が増加しています。

 

平成23年度個別労働紛争解決制度実施状況

 

・総合労働相談件数 ・・・ 110万9,454件(前年度比 1.8 %減)

・民事上の個別労働紛争相談件数 ・・・ 25万6,343件(前年度比 3.8%増)

・助言・指導申出件数 ・・・ 9,590件(前年度比 24.7%増)

【平成23年度の相談、助言・指導、あっせん件数】

・あっせん申請受理件数 ・・・ 6,510件(前年度比 1.9%増)

 

(1)民事上の個別労働紛争相談件数、助言・指導申出件数が過去最高

総合労働相談件数は、前年度比で減少したものの、4年連続で100万件を超えて推移しており、高水準を維持している。また、民事上の個別労働紛争に係る相談、助言・指導申出件数は、制度施行以来増加傾向にあり、いずれも過去最高を記録した。また、あっせん申請受理件数は昨年度と較べて微増した。

(2)紛争内容は『いじめ・嫌がらせ』が増加するなど、多様化の傾向

『いじめ・嫌がらせ』などが増加し、『解雇』に関する相談が減少するなど、紛争内容は多様化した。

(3)迅速な手続を実現

助言・指導は1カ月以内に96.8%、あっせんは2カ月以内に94.5%が手続を終了しており、『簡易・迅速・無料』という制度の特徴を活かした運用がなされている。

※『いじめ・嫌がらせ』には、職場のパワーハラスメントに関するものを含む。

厚生労働省 HPより

 

紛争の最終的解決手段としては裁判制度がありますが、それには多くの時間と費用がかかってしまいます。

このような状況から、職場慣行を踏まえた円満な解決を図るため、都道府県労働局又は都道府県委員会などにおいて、無料で個別労働紛争の解決援助サービスを提供し、個別労働紛争の未然防止、迅速な解決を促進することを目的として、「個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律」が施行されています。

また、紛争の実情に即した迅速、適正かつ実効的な解決を目的として平成18年4月1日からは労働審判法も施行されています。

 

 

【私観】 会社側・労働者側の有利と思われる紛争解決手段を記載します。

会社(事業主側) 訴えられた場合

あっせんには参加する。

あっせんの解決金は比較的低いため、あっせん等で解決する方が有利です。

あっせんには強制力がないと無視する会社も多くありますが、労働者が労働審判などを申し立てた場合、時間も費用もあっせんより高額になり、会社に非がある事案では高額な解決金の審判が出る場合もあります。

また、これまでの経緯、労働局のあっせん等に応じなかった事も労働審判では判断材料にされますので、参加しないことは不利に働くと思われます。

 

あっせんと解決金(現在少し解決金は上がっているみたいです)

一方的な解雇通告(退職勧奨)の事例 退職を前提で15万円

解雇事由欠如の事案  退職を前提で50万円

解雇事由に納得がいかないとの慰謝料請求の事案 20万円 など

労働新聞社 都道府県労働局長による助言・指導あっせん好事例集 より

 

労働者側 訴える場合

規程等で明確な基準等がある場合(退職金等)は労働審判で対応することが良いと思われます。

ただし、手順としては、まず内容証明等で請求、労働基準監督署への申告、労働局等のあっせん申立て、労働審判の手順を踏むことが一般的手順になります。

いきなり、労働局のあっせんを行おうとしても、監督署への申告をまず行ってくださいと、労働局が受理を拒むということもあります。

また、あっせんを求めても会社側が応じないから仕方がないと思うかもしれませんが、労働審判等では、会社側の対応等も判断材料になりますので無駄というわけではないと思います。

 

これらを踏まえの法律に基づいて行われる制度と手順は下記に記載します。

総合労働相談コーナー

都道府県労働局長による助言・指導

紛争調整委員会によるあっせん

東京都労働相談情報センターによるあっせん

都道府県労働委員会による調整(あっせん)

労働審判による調停、審判

 

 

各制度の利用手順

個別労働紛争解決制度

 

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