給与計算(定例事務)

給与計算事務で,毎年行う定例の事務について記載します。

1月  給与支払報告書の提出

前年中に支払った給与について給与所得の源泉徴収票を3枚作成します。1枚は給与所得者(従業員)本人に渡し,残り2枚は1月1日現在給与所得者本人が住んでいる市町村へ「給与支払報告書(総括票)」を添えて1月31日までに提出します。
注)法定調書の提出も1月31日までに行います。

 

4月  健康保険・介護保険料の変更

健康保険・介護保険料の変更がある場合は翌月支払の給与から新しい保険料を控除します。
注)新入社員入社した場合や従業員の昇給・ベースアップがあった場合にも社会保険の手続きや月額変更の月の確認が必要になるので注意が必要です。

 

6月  住民税の特別徴収税額の改定事務

従業員各人の給与から控除・納付する住民税の特別徴収税額は6月より改定されます。住民税は原則として前年1年間の収入に対する税額を6月から翌年の5月までの12回に分けて徴収しますが,端数処理の関係で6月分は他の月より多いことがあります。
注)市区町村からは、「特別徴収のお願い」等が送付されてくることもありますが、手続きが煩雑になることなどから、中小企業の場合では特別徴収をせず、普通徴収とし従業員送付されるに税額通知書(納付書)に基づいて自ら納付する取扱にしているところもあります。

 

6月~7月  労働保険料年度更新事務

労働保険(労災保険・雇用保険)の保険料は毎年1回前年度の保険料(確定保険料)を精算し,今年度の保険料(概算保険料)を申告・納付することになっています。これを労働保険の年度更新といい,毎年6月1日から7月10日までの間に行います。

 

7月  夏季賞与計算

賞与の支給は一般的に夏と冬の年2回支給されていることが多いようです。賞与を支給した際には,協会けんぽ,年金事務所に「健康保険・厚生年金保険賞与支払届」を提出することになっています。
就業規則や給与規定をもとに賞与総支給額を計算し,健康保険(介護保険)・厚生年金保険料,雇用保険料,所得税などの控除額を算出し,差引支給額を計算します。
注)算定基礎届の時に提出する総括表で賞与 (無し)としていない場合は、賞与を支給しなかった場合でも提出しなくてはなりません。(5日以内)

提出していない場合には、10月に入って年金事務所から提出されていないので提出してくださいとの通知書が送られてきます。

 

7月  標準報酬月額の定時決定事務

健康保険・厚生年金保険の標準報酬月額の定時決定のため,「報酬月額算定基礎届」を年金事務所に原則として7月1日から7月10日までの間に提出します。
注)定時決定(算定)時調査に該当した事業所には別途、来所日が指定されますので、算定基礎届、算定基礎届総括表、算定基礎届総括表附表、賃金台帳、出勤簿、源泉所得税領収証書等をもって指定された日に年金事務所に行くことになります。

定時決定(算定)時調査は、現在4年に1度(前年に新規加入した場合は翌年)行われています。

 

9月  厚生年金保険料率の変更

厚生年金保険 厚生年金保険料の変更は 平成29年まで毎年0.354%(船員・坑内員を除く)ずつ引き上げられ、平成29年9月以降は18.3%に固定されることが決まっています。
注)平成29年9月までは翌月支払の給与から新しい保険料を控除します。

 

11月~12月  給与所得者の扶養控除等(異動)申告書等の配布・受理

従業員各人から,その年の最初に支払う給与(通常は1月分)の支払日の前日までに,給与・所得者の扶養控除等(異動)申告書を提出してもらいます。
注1)一般的には、11月~12月頃に給与所得者の扶養控除等(異動)申告書給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書を従業員に配布し、年末調整前に提出してもらい年末調整と翌年の給与計算に備えます。
注2)途中で入社した従業員がいる場合最初の給与の支払日の前日までに給与所得者の扶養控除等(異動)申告書を提出してもらいます。
注3)申告書が提出されている場合は(甲欄)、提出していない場合(乙欄)となります。

給与所得の源泉徴収額は税額表により計算することとなりますが、

社会保険料を控除した後の給与の金額が200,000円の場合(扶養0人)の場合

(甲欄)  4,770円  (乙欄)  20,900円ですので徴収税額に大きな差が出ます。

注4)給与・所得者の扶養控除等(異動)申告書は一か所しか提出できませんので給与の多い方の会社(主たる給与を受ける)に提出します。

A社とB社に在職している場合は(Wワーカーの場合)

主たる給与をもらっている方で年末調整して、従たる給与をもらっている源泉徴収票をもって、確定申告します。

 

12月  冬季賞与計算

賞与の支給は一般的に夏と冬の年2回支給されていることが多いようです。賞与を支給した際には,協会けんぽ,年金事務所に「健康保険・厚生年金保険賞与支払届」を提出することになっています。
就業規則や給与規定をもとに賞与総支給額を計算し,健康保険(介護保険)・厚生年金保険料,雇用保険料,所得税などの控除額を算出し,差引支給額を計算します。

 

12月  年末調整

従業員各人の1年間の所得税額を正確に計算し,月々源泉徴収された所得税額との精算をし,原則として12月分の給与で超過額を還付,もしくは不足額を徴収します。これを年末調整といいます。

 

1月~12月(通年)事務

 報酬月額の随時改定事務

給与の昇(降)給が行われた場合には,昇(降)給のあった月以後4か月目に健康保険・厚生年金保険の標準報酬月額の随時改定を行います。この随時改定は,「健康保険・厚生年金保険報酬月額変更届」を提出することによって行います。

 被保険者の取得喪失

年間を通して従業員が入社又は退職した場合には、社会保険等の資格取得・喪失の手続きが必要になります。
雇用保険は翌月10日まで 社会保険は5日以内に届け出することとされています。